いつも通りの朝が始まった。
saku-sakuのエンディングを背中に、家を出る。子供達に手を振り、学校と反対方向、駅に向かって歩き出す。
途中、自治会館の脇にある神社の祠に頭を下げ、家族の無事を祈る。これはおばあちゃんから受け継ぎ、80年続いている習慣。
神社を掃除しているボランティアのおばあちゃんから「いってらっしゃい」と声がかかる。「いってきます」と返事して、また駅へと歩き出す。
大井町線の駅に着くと、大抵は良いタイミングで急行がやってくる。だけど今日は各駅停車でのんびりと行こう。
10分もしないうちに大井町駅に着く。
勤務地の大森へ進路変更するため、ここで京浜東北線に乗り換える。そんな毎日は20年続いた。
そんな「京浜東北線への乗り換え」は、今日が最終日。
我々の部署は、勤務地変更で来週からりんかい線の品川シーサイドが最寄り駅となる。
大井町までの「いつもの風景は」これからも続く。
変わるのはたった一駅間なのだが、JR大井町の改札でSuicaを当てたときの「ピピッ!!」に、今日はとても大きなメッセージを感じた。