朝6時過ぎ。野球の早朝練習のため、家を出たところで、門さんが転んだ。
うまく転んだように見えたが、ものすごい号泣をしている。腕の骨が折れたか!?と思ったが、もっとやっかいなことに。
「前歯が折れちゃった…!」
見ると、倒れている門さんの前に歯が一本転がっている。永久歯だ。
泣いているのは痛いからではなく、「大事にしていた前歯が折れてしまった」ことに対する悲しみからだという。
すぐに家に引き返し、救急相談所へ家内が電話。すると、信濃町の慶応病院で処置をしてくれるという。
…免許を取っておいてよかった!デミの輔が大活躍。結芽子だけ野球に行かせ、門さんと家内と3人で、EZナビの指示に従って病院に到着。高速がすいていたのでわずか30分でついた。
口腔外科医に折れた箇所を仮処置してもらい、1時間で終了。10時には家に戻った。
今思えば、歯の一本が折れただけで本当に良かったと思う。
打ち所が悪ければ目や頭だったろうし、人を巻き込む可能性だってある。
門さんは足がもつれて転んだのだが、その時、すぐ前にいる結芽子をかばった。
門さんはしきりに悲しみ、不安がっていた。しかし誰が悪いわけでもないし、むしろ結芽子をかばったことが立派だった。親としてはそんな子供の姿が気の毒でならない。
しばらくは歯茎の部分に負担をかけないように、静かにしている必要があるが、最大限のケアをしてあげようと思う。
門さん、安心していいんだよ。