いつも通勤で使っている、職場の最寄り駅、大森。
ふと、プラットフォームに立つ柱を眺めていたら、このような銘板があることに気がついた。

良く見ると、「昭和10年」とある。戦前も戦前、ざっと70年以上前である。
大森駅が開業したのは1876年。昭和10年と言えば1935年なので、開業後60年ほどでこの鉄骨が組み立てられたことがわかる。そこから70年。大森駅と京浜東北線の歴史を半分以上見続けてきたこの銘板。電車は63形、72形、101系、103系、205系、209系、そしてE233系へと移り変わった。
この駅を利用する人も、着物姿の人、軍服の人、山高帽のサラリーマン、そして21世紀の我々と変わって来た。
電車のモーター音とともに利用者の話し声を聞いてきたはずのこの銘板に、時代の移り変わりを喜んでいるか、嘆き悲しんでいるか、問いかけてみたい気もする。