ケーキのいい話

毎年、誕生日に義理の父母がケーキの詰め合わせを贈ってくれる。実に、私の趣味を理解してくださっている。ありがたい。
しかし今年はそれ以外に、ケーキにまつわる話があと2つあった。

(1)突然のバースデーケーキ
　昨日の昼、いつも仕事でお世話になっているパートナー会社へ用事があって立ち寄った。
　昼時だったので「お昼でも食べに行きましょうかー」ということになったのだが、その会社の女性が「今日はおいしいパン屋さんに連れて行ってあげます」と、とある店へ招待してくれた。
　1000円足らずで数種類のパン食べ放題。それは素晴らしい昼食だった。
　しかし驚くのには早かった。なんとその女性が、内緒で店にケーキを持ってこさせたのだった。
　「永田さん、今日バースデーなんですって？これはささやかなプレゼントです」
　嬉しいじゃないですか！会社付き合いとして仲良くしてくださるだけでなく、この真心！
　それはそれはスペシャルな、サプライズケーキでした。

(2)気恥ずかしいバースデーケーキ
　今日。またまた出張だったのだが、ちょうど正午に秋葉原を通りかかったので昼食はいつもの「ひよこ家」に行くことにした。
　店に入ると、今日のメイドさんは、りんごさん。食事を運んできてくれた後も、横からいつも話しかけてきてくれる、話好きの、楽しいメイドさんだ。
　そのりんごさんに、かねてから聞きたかったことを聞いた。「最近、店からバースデーカードが届かなくなったんだけど、どうしたの？」
　すると、最近は個人情報云々で、カードが出せなくなってしまったのだそうだ。そして
　「誕生日近いんですか？3日以内なら、プレゼントありますよ」
　ほう！
　誕生日は昨日だというと、
　「ホントですかー！じゃぁ、今日のケーキをプレゼントします。ろうそく立てましょうね。」
　ろ…ろうそく…!?　ろうそくはいいよ、気恥ずかしいし…。
　「えっ、立てないんですかぁ…。そっか…。立てないのか…。」
　あっ！なんか寂しそうだ！じゃぁ、立てていいです。
　「はーい！(嬉しそう)じゃ、持ってきま～す」
　そんなやりとりがあった後、もっと気恥ずかしいことが。

　「じゃ、歌いますよー。名前のところは何にしますか？」

　う…うた！？名前！？

　かくして。「ハッピバースデー　ディーア　ながたし～～」という、りんごさんの歌声が店に響いたのでした。

　ま、いっか。メイドさんに歌ってもらえるなんてめったに無いことだし。