おかげさまで、父の葬儀は昨日の土曜日に通夜を、今日、告別式を無事終えました。
他の人にまかせっきりで、何も出来ないダメな「名ばかり喪主」でしたが…。
その中で、一番印象に残ったのは昨日の昼に行われた「湯灌」。
死者に対して、親族がひしゃくでお湯をかけ(お風呂に入らせてあげるという意味)、最後の「身づくろい」をしてあげるという儀式なのだが。
親族が行うのはほんのさわりの部分だけ。
残りの、「本格的に」体を洗ったり、着替えをさせたり、死化粧をしたりするのは、今をときめく「おくりびと」の方々がやってくれる。
彼らは死体をきれいにする技術はもちろんのこと、悲しみにくれる親族に対し、安らかな気持ちを与える「メンタルケア」を行う技術も持ち合わせている。
ネイルサロンだとか、アカスリマッサージだとか、そんな感じで「施術者にすべてまかせておけば本当に安心」という気持ちに、周りの人をさせてくれる(当然、処置をされている本人もそう思っているに違いない)。
私は映画「おくりびと」を見ていない。
しかし、きれいに格好良く仕上がった父を見て、あの映画がなんであんなに人の心をつかんだのかがよくわかった気がした。